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三島由紀夫あるいは空虚のビジョン

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三島由紀夫あるいは空虚のビジョン
MISHIMA OU LA VISION DU VIDE
マルグリット・ユルスナール著 渋沢龍彦訳   河出文庫
Margurite Yourcenar

はじめてマルグリット・ユルスナールの本を読んだ。三島由紀夫が自決して介錯された頭が最後に転がっている。ユルスナールはこう語る。「空虚など、急にたんなるひとつの概念、結局あまりに人間的でしかない一つのシンボルのように見えてくるほどだ。二つの物体は、破壊された組織のすでにほとんど無機的な残骸であり、ひとたび火に焼かれれば、これもまた鉱物の残滓と灰でしかなくなるのである。それは、瞑想の主題ですらなくなるだろう。」この本の最後のこの文章を読んで「空虚」という概念にしばし思いを馳せた。
by oyukibo | 2007-04-24 16:42 |
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